護法の守護神 ガネーシャ神
ガネーシャ神は、インドやインドネシアで大変人気がある神様です。
実は、私はガネーシャ神が大好きで、店舗にも大きめのガネーシャ神の神像をお祀りしています。
ガネーシャ神は、商売の神様として有名です。
インド料理屋に行くと、必ずと言っていい程店舗にお祀りされています。
見たことがある方も多いでしょう。
ガネーシャ神は福の神・商売繁盛の神様だからです。
それと合わせて、あらゆる障害を除去する神という一面があります。
人生には、何かと問題やトラブルが付きものです。
そのようなものはできるだけ会わない方が安楽に生きられます。
ガネーシャ神は、人生で悩ましい問題や障害を取り除いてくれるありがたい神様なのです。
私は、本当に幾度となくガネーシャ神に助けられたかわかりません。
今の自分があるのは、ガネーシャ神のお陰・・・それ位に深く感謝しています。
皆さんもガネーシャ神に帰依すれば、きっと多大な恩恵があることでしょう。
象頭のガネーシャ神は象の姿をした神様です。
象が密林を歩くと、歩いたところに自然に道ができますが、そのように現実世界でも障害を切り拓いてくれるのです。
なぜそのように障害を取り除いてくれるかと言えば、元々障害を作る方の魔王だったからです。
悪魔の王だったにもかかわらず、善神に転向したのです。
作り手の立場だったのが、今度は取り除く立場になったという訳です。
また、ガネーシャ神は学問の神様でもあります。
日本でいう菅原道真公のような存在です。
数年前に作家の水野敬也さんが「夢を叶える像」という本を出版し、一躍有名になりました。
これは、ガネーシャ神から人生を渡っていくヒントをもらって成功するという小説形式の自己啓発本です。
さらに、医薬の神でもあります。
私も、日々の気功治療の中で、ガネーシャ神のマントラを心の中で唱え、ヒーリングをする機会が多くあります。
占いの神、風水の神という一面もあります。
そのため、インドの占星術師の多くは、ガネーシャ神を信仰しています。
ガネーシャ神にお祈りをしてから、占いをすると精度が増すのだそうです。
占いやチャネリングなどをお仕事にしている人は、自らの護神として大事にしたら良いでしょう。
さらには、魔除けの神という一面もあります。
ガネーシャ神は、とにかく強大な力を持っている神様です。
本当に、本当に、パワフルで、ある意味現世利益的と言えますが、それは悪いことではなく、この世界を生きる上で大事なことです。
私などは、本当に感謝しても感謝しきれないくらい、恩恵をいただいています。
だからこの文章にも熱がこもっているでしょう。
とにかく、ガネーシャ神=パワフル なのです。
どれくらいパワフルかと言えば、願いを叶える力が強いため、諸神の中で最初に礼拝しなければならないとされています。
私も毎朝店に入ったら、まずガネーシャ神に祈りを捧げます。
偶像崇拝が禁止されるイスラム教圏においても、ガネーシャ神のご神像は唯一崇拝されているのです。
まったく驚嘆の一言に尽きます。
他にも、キリスト教・イスラム教・ジャイナ教・仏教などヒンズー教でない宗教国においてもガネーシャ神は崇拝されているところがあります。
私がインドネシアのバリ島で修行をしていた時には、多くの民家の入り口にガネーシャ神がお祀りされていました。
日本の仏教では聖天(歓喜天)として取り入れられています。
聖天様は、ガネーシャ神同様ご利益もあらたかな神仏として知られていますが、ガネーシャ神と違って、その力の強さゆえ畏怖さえされています。
そのため、聖天像はたいてい厨子に入れられ秘仏として非公開になっています。
ここで挿絵を挟むのも憚られるくらいです。
東京では、浅草の待乳山聖天様が有名で、やはり絶大なご利益がある神仏として商売をしている人などたくさんの人が信仰しています。
その他のご利益は、
縁結び、夫婦和合、子授け
などがあります。
歴史上の人物でも聖天信仰の人は多く、
後醍醐天皇、前田利家、豊臣秀吉、徳川家康、紀伊国屋文左衛門、三井高利(三井家の祖)、伊藤博文、福沢諭吉
などが知られています。
このようにガネーシャ神は日本の仏教では願いが叶う余り怖れられている神仏なのですが、逆にインドではどこかコミカルでユーモラス、カワイイ神様として描かれています。
どこかユニークで面白いのです。
インド神話にはその無茶ぶりが描かれていますので、それをご紹介しましょう。
ガネーシャ神の父親はヒンズー教のシヴァ神で、母親は美人のパールヴァティ女神です。
シヴァファミリーは画像のような絵柄で描かれます。
2人は仲の良い夫婦ですが、シヴァが修行か何かの用事で長期に家を空けた時に、パールヴァティは寂しくなりました。
そこで、自らの垢を集め、子供を作ったのです。
それがガネーシャでした。
ガネーシャは生まれた時は人頭でした。
ガネーシャは母のパールヴァティから「知らない者を家に入れるな」と命じられ家の警護にあたります。
そこに「や~、やっぱ家が一番だわ」と遠征から帰宅したのが、父親のシヴァ。
しかし、ガネーシャは父親であるシヴァを知りません。
ガネーシャは母パールヴァティの言いつけを忠実に護り、見たことのない父シヴァと闘いになります。
シヴァはシヴァで帰宅したら知らない男が立っていて、「帰れ」とおっぱらうので、怒った訳です。
その闘いは激闘の末に、シヴァがガネーシャの首を落とし勝利を収めました。
そこに現れたのが、パールヴァティで、
「あなた、なんてことをしてくれたの!!私の子なのよ!」と悲しみ泣き叫び、シヴァをなじったのです。
何とも不条理な状況ですが、シヴァは申し訳なくなり、従者に「いいから最初に出会った者の首をとってこい」と命じ、従者は最初に出会ったのが、人ではなく象だったのですが、その首を持ち帰り、ガネーシャの胴に付けたので、象頭になったのでした。
ガネーシャの乗り物は、ネズミさんです。
名前はムシカと言います。
ムシカは元々神様の一族だったのですが、聖仙によってネズミに姿を変えられガネーシャ神の乗り物となりました。
何か、宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」のネズミさんのようです。
(湯婆婆の子供「坊」がネズミに姿を変えられた)
大きな巨体に、大きなお腹の重いガネーシャが、小さなネズミさんに乗っている姿はどこかコミカルでかわいらしく思えます。
ガネーシャ神は1本しか牙がありません。
それはなぜでしょうか?
ある夜、ガネーシャ神はネズミさんに乗って移動中に転んで落ちてしまいました。
それを月が見て笑ったので、ガネーシャ神は怒って自分の片方の牙を折って月に「おらぁ!」と投げつけたのでした。
それで、片牙となったのです。
日本神話は結構ハチャメチャなところがありますが、インド神話も負けず劣らずという感じで、ガネーシャの破天荒ぶりが描かれています。
「宇宙において、ガネーシャは、マザーディバインにとって最も大切な存在です。本当に、本当に、本当にマザーディバインの最も近くにいる魂なのです」——スリ・カレシュワーラ
ガネーシャ神のマントラ
Aum Gam Ganapati Namah
オーム ガン ガナパタイェー ナマハ