日月神示とは

日月神示とは

日月神示についての説明は日本で日月神示を紹介している第一人者・中矢伸一先生の「ミロクの暗号」の説明がわかりやすいのでここに転載します。

ノストラダムスをはじめ、エドガー・ケーシー、「ヨハネの黙示録」、「ファティマ第三の預言」、ポール・ソロモン、ジーン・ディクソン等々、外国の預言書や預言者には大変有名なものや人物が数多くありますが、日本にも預言とか天啓と言えるものが存在します。

そのうちの最高レベルの啓示と言えるものが、この日月神示です。

日月神示は「ひつくしんじ」とも読み、別名「一二三(ひふみ)」とも呼ばれます。
これを伝達したのは、天性の画家であり、また神秘主義的な神道研究家であった岡本天明(1897~1963)です。

天明は、昭和19年(1944)6月10日、千葉県成田市台方にある、東日本一の大杉の木で知られる麻賀多神社の境内末社、天之日津久(あめのひつく)神社に参詣の折、突然に右腕が怒張し、自らの意思に反して画仙紙に筆で文字を書かされました。これが日月神示の発祥です。

以後、天明が昇天する約2年前の、昭和36年(1961)まで、断続的に書記されていきます。

日月神示とは、真正なる神道の甦りを意味するものと、私はとらえています。いわば神道のエッセンスが綴られた「聖言」です。
神道と言えば日本固有宗教と思われがちですが、それは正確ではなく、本来の神道(日本の発祥以来連綿と続く「神の道」)とは、人類史の中で発生したメジャーな宗教、すなわちユダヤ・キリスト教、イスラム教、仏教、道教、儒教などの各宗教をその中に包含するものです。
すべての宗教は「元は一つである」とする万教同根の思想は、日月神示の大きな特徴です。

ところが、明治期に確立した「国家神道」の流れを汲む現在の神道をいくら研究してみても、そこまでの幅の広さや奥深さは出てきません。従来の神道学を研究するだけなら、それは日本人の固有宗教とか日本思想史のジャンルに枠付けされて終わってしまうことになります。
日月神示の説くマコトの神の道は、従来の神道より遥かに次元が高く、ダイナミックです。そしてそれこそが、本来の神道のあるべき姿であり、太古に存在したであろう神(宇宙)の理なのです。

中略

日月神示がどのような事情を以て地上界に降ろされたか、それを大雑把に申し上げますと、日月神示とは江戸末期から日本に興り始めた「神道系新宗教(教派神道)」の流れを汲むもの、と位置付けることができます。
岡山の黒住宗忠(くろずみむねただ)が開いた黒住教を端緒に、大和の富裕な農家の主婦であった中山みきが開いた天理教、やはり岡山の農民だった川手文治郎(赤沢文治)が開いた金光教、そして綾部の貧しい主婦であった出口なおと、なおの婿養子となり、後に教主となる出口王仁三郎の開いた大本教(正しくは「大本」)。
時代を追うごとに発生したこれら四つの日本の新宗教は、一連の霊的磁場発生の動きとしてとらえるべきものです。

そんな霊的系譜を受け継ぐ形で、日月神示の伝達が始まるのです。大本に降ろされた啓示である「大本神諭(おおもとしんゆ)」(いわゆる「お筆先」)が、全体的にひらがなで書記されているのに対して、日月神示の原文は、主に数字で構成されているのが特徴です。
それは、一から十、百、千、万などの数字を主体に、カタカナ、ひらがなが入り交じり、更になどの記号めいた字が混在しており、書記した天明自身さえ当初はほとんど読むことができませんでした。
やがて、仲間の神道研究家や霊能者たちの手を借りて解読作業を進め、ようやく第一仮訳として全三十七巻、補巻一巻を完成させたのです。

内容的には、これから起こる「立て替え・立て直し」の様相と、日本及び世界に現出する混乱、日本人の歩むべき道、神の御意に沿った信仰のあり方、霊界の実相、病の治し方と開運の方法、言霊(ことたま)・数霊(かずたま)の秘儀、そして、「大峠」の後に訪れる「ミロクの世」、いわゆる地上天国の姿といったものが、時に具体的に、時に抽象的に示されています。

日月神示によれば、世界は今、かつてなかったほどの大変動の時を迎えていますが、この大いなる神の「禊祓い(みそぎはらい)」を通して、理想社会、「ミロクの世」がこの世に顕現します。そうした経綸の中で、世界の代表的宗教はそれぞれの特質を保ちながらレベルアップし、対立から連帯へと向かい始め、一つの「世界宗教」が誕生することになります。
その、世界宗教という大きな実の、いわば核となる部分が日本のマコトの神道であり、その復活の兆しが日月神示という一つの天啓であり、つまり日月神示は「ミロクの世」を実現させる「コード(暗号)」でもあるのです。

 

出典:「ミロクの暗号」(中矢伸一)徳間書店