日本魂(やまとだましい)とは

昭和の大宗教家・出口王仁三郎(でぐちおにさぶろう)にかかった艮の金神(ウシトラノコンジン)(=国常立尊〔くにとこたちのみこと〕)が告げたもの。
真の日本魂(やまとだましい)はかくあるべしという身魂が震える神勅である。

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出口王仁三郎(出典:wikipedia)


日本魂とは/出口王仁三郎「伊都能売神諭(いづのめしんゆ)」より

日本魂と申すものは、天地の先祖の神の精神と合わした心であるぞよ。
至善至愛(ぜん)の大精神にして、何事にも心を配り行き届き、兇事に逢うとも大山の如く、ビクとも致さず、物質欲を断ちて精神は最も安静な心であるぞよ。
天を相手とし、凡人と争わず、天地万有山野海川を我の所有となし、春夏秋冬も昼も夜も暗も雨も風も雷も霜も雪も我が言霊の自由に為し得る魂であるぞよ。

如何なる災禍に逢うも艱苦を嘗めるも意に介せず、幸運に向かうも油断せず、生死一如にして昼夜の往来する如く、世事一切を惟神(かんながら)の大道に任せ、好みもなく恨みも為さず、義を重んじて心裏常に安静なる魂が日本魂であるぞよ。

常に心中長閑(のどか)にして、川水の流るる如く、末に至る程深くなりつつ自然に四海に達し、我意を起こさず、才智を頼らず、天の時に応じて神意に随って天下公共の為に活動し、万難を弛まず屈せず、無事にして善を行うを日本魂と申すぞよ。

奇魂(くしみたま)能く活動する時は大人の行い備わり、真の智者となり、物を以って物を見極め、自己に等からん事を欲せずして身魂共に平静なり。
小人なるものは自己を本として物を見、自己に等からん事を欲するが故に、常に心中静かならず、之を体主霊従(あく)の精神と申すぞよ。今の世の中一般の心は皆この心であるぞよ。

誠の日本魂のある人民は、其の意志(こころ)平素(つね)に内にのみ向い、自己(おのれ)の独り知る所を慎み、自己の力量才覚を人に知られん事を求めず、天地神明の道に従い交わり、神の代表となりて善言美辞を用い、光風霽月(せいげつ)の如き人格を具えて自然に世に光輝を放つ身魂であるぞよ。

心神常に空虚にして、一転の私心無ければ、常永(とこしえ)に胸中に祖国あり、何事も優れ勝りたる行動を好み、善者を喜びて友となし、劣り汚れたるを憐れみ且つ恵む、富貴を欲せず羨まず、貧賤を厭わず侮らず、只々天下の為に至善を尽くす事のみに焦心す、是の至心至情は日本魂の発動であるぞよ。

天下修斎の大神業に参加するとも、決して慌てず騒がず、身魂常に洋々として大海の如く、天の空(むな)しうして鳥の飛ぶに任すが如く、海の広くして魚の踊るに従うが如き不動の神を常に養う、是れが神政成就の神業に奉仕する身魂の行動でなければならぬのであるぞよ。

凡人の見て善事と為すにても神の法に照らして悪しき事は是れを為さず、凡人の見て悪しきと為す事にても神の誠の道に照らして善き事は勇みて之を遂行すべし。
天意に従い大業を為さんとするものは、一疋の虫と雖も妄り(みだり)に之を傷害せず、至仁至愛にして万有を保護し、世の乱に乗じて望を興さぬ至粋至純の精神を保つ、是れが誠の日本魂であるぞよ。


出典:「出口王仁三郎 三千世界大改造の真相」(中矢伸一)KKベストセラーズ


艮の金神(=国常立尊)が出口王仁三郎に懸かって述べた神勅で、すなわちこれが神の言葉です。

少々読みづらいところもありますので、大事と思われる点をわかりやすく解釈してみます。

●日本魂(やまとだましい)というものは、自己の肉体内だけで完結するものではなく、祖霊や神とつながっているものである。

● 善を尽くし愛に生きる大精神である。

● どんなことにも心を配り行き届くようにする。すなわち思いやりが深い。

● どのような災難にあっても大山のごとくビクともしない強い心である。

● 物質欲がなく、心はいつも穏やかで落ち着いている。

● つまらない人と争ったり関わったりせず、常に天(神)を行動の尺度にしている。

● ついている時・幸せな時であっても浮かれたりせず穏やかな心を維持する。

● 生きるも死ぬも同じこと、世の中の一切のことを神の御心に任せ切る。

● 好き嫌いもせず、人を恨んだりせず、義を重んじ、常に心中はのどかで穏やかである。

● 我を起こさず、自分の才智に溺れず、神の意思に従って天下公共のために働く。

● 物の価値を見極め、また自分の身の丈に合ったものを望み、その結果心はいつも平静である。

● しかし、今の世の中はほとんどが自己中心的で身の丈以上の物を欲する体主霊従(あく)の精神状態である。

● 自分の才覚を売り出して有名になろうとは思わない。しかし、神の御心に従う生き方・自然と調和する生き方をし、善き言葉・美しい言葉のみを用いて神の手足となって活動する内、名誉欲を出さずとも自然とその人格は光を放ち世にあまねく影響を与える様になる。

● 心は無私の状態であるが、常に愛国心を持っている。

● 善き人と積極的に交友を持つ。しかし、劣っている人や恵まれない人にも慈悲の心で施しを与える。

● 金銭欲もなく金持ちを羨むこともない。貧乏も嫌がらない。只々世界や日本を良くするために善いことをし尽くすことばかりを考えている。

● 普通の人が良いことと思ってやっていることであっても、神の法の下に照らして再考して悪いと判断されるものはこれを実行しない。

● 逆のこともしかりで、普通の人が悪いと思っていることであっても、神の法の下で考慮し自分が良いと判断することは果敢に実行する。

● 天意(神の意思)に従って大きな事を成し遂げようとする人は、たとえ一匹の虫といえどもみだりに傷つけたり殺したりしない。優しさや愛に溢れすべてのものを包み込む。

● 世の中が乱れている場合でもその混乱に乗じて野望を表すことのない純粋な心を持っている。

血肉化するまで何度も読み返し、これを自然に体現できるようにありたいものです。