ヒーラー・治療家はお金を貰ってはいけないのか?~プロフェッショナルを考察する~

こんにちは。

ある日の山の修行中、仙人の師匠が次の様なことを言いました。

お金を貰うヒーラーは本物ではないという人がいるよなぁ…

確かに時々というか稀にこの様なことを言って批判する人がいます。

ヒーリングでお金を貰ってはいけない

本物のヒーラーは施術でお金を貰わない

私の師匠も言われたことがあるそうです。

私も批判という感じではありませんが、その様な話を聞いたことはあります。

果たして、ヒーラーは施術の対価としてお金を貰ってはいけないのでしょうか?

また、そうだとしたらどのような理由なのでしょうか?

私の場合、周知の通り気功治療の施術で対価をいただき、それで生計を立てています。

その収入がなくなりますと、私と家族は路頭に迷うことになります。

私がお金を得られなければ、当然ながら家賃を払うこともできずこの浦和の店を閉めなければならなくなります。

私は他の仕事をしても生きていくことはできますが、店がなくなればこれまで贔屓(ひいき)にしてくださっていたお客様は施術を受ける機会を喪失し、他の施術院を探さなくてはなりません。

仮に探したとしても、そこでも施術料を払うことになるのでしょう。

無料で一定レベルの施術を受けられるところを探し出すのは相当困難ではないかと思います。

そもそもこの様な批判をする人はどのような理由でお金を貰ってはいけないと主張するのかわかりません。

まぁ、その是非を議論するつもりもありませんが、批判する本人(もしくはそのご主人)は給与収入や事業収入を得ているのではないかと思います。

ご自身は仕事をして収入を得ていながら、お金を貰っている他業種を批判するのは道理が通りません。

百歩譲って、その人が自給自足の生活をしていたとしても、その人が社会人になるまでは親御さんが仕事をして働いてそのお金を使って生活してきたのではないでしょうか。

原価率が低く利益率が高いからでしょうか?

その様にもし考えるのなら、ここまでの技量になるためにつぎ込んできた修行費・研修費を考えていないと言えましょう。

たなぼたである日突然勝手に能力が賦与されるものではありません。

他の技術職と同じく、修行に修行を重ねて今の境地に至っているのです。

私の場合はこれまでにかけてきたお金は軽く一軒家が建つ位です。

今でも毎月九州まで修行に行く交通費と修行費は馬鹿になりません。

なぜ、対価を得るのが悪いのか?

この様な批判をする理由が私には皆目見当がつきません。

師匠はこの様な批判をされた場合に次の様に考えるそうです。

お金を貰うからこそ、そこに責任が生じ、確かな結果を出そうと努力することになるのだ

プロはその分野でお客様の期待に応えようと常に切磋琢磨して技量の向上に努めていくものだ

タダでヒーリングをしたらどうなるだろうか?心のどこかに「この辺でいいや」と甘えが生じないだろうか?また、お客様に最大に提供できるものをサービスしようと努めるだろうか?

私も気功治療のプロフェッショナルとして、常にお客様に満足して帰っていただける様に努力しているつもりです。

プロフェッショナルというのは厳しいものです。

施術料が1万円なら、お客様がサービス(施術)に1万円以上の価値があると感じていただけなければそこに不満が生じてしまいます。

ヒーラー・治療家が幾らの料金設定をしてもよいでしょう。

仮に1回30万円の値段だとしましょう。

それだけの高額な料金設定をするからには、サービスがそれ以上の価値があると評価していただけなければその事業を続けていくことはできません。

不満のお客様ばかりでは、事業は続かないのです。

私などは遠隔気功の機会が非常に多いですから、お客様の感想が「何となく遠隔やってもらったのかな??」くらいのものではとても通じません。

なにしろ目の前にいないのです。

目の前にいなくても、「遠隔気功を受けて良かった!」と思っていただけるだけの結果を出し続けるのはかなりのプレッシャーであるということは想像に難くないでしょう。

お客様のために最大の努力をしたとしても、残念ながら期待する結果を伴わずお客様をがっかりさせてしまうこともあります。

心あるヒーラー・治療家なら、それはかなり悔しい体験になります。

「お金を得られたからよかった」と満足することはありません。

自分を信頼して来院し、症状の回復を期待して時間とお金をつぎ込んでくれたのにも関わらず、ご満足いただけなかったというのはものすごく悔しい体験です。

どのヒーラー・治療家であれ、多かれ少なかれこの様な体験をしているものと思います。

プロフェッショナルであれば、その様な轍(てつ)を二度と踏まない様に反省し、研鑽を重ね技量の向上を目指すでしょう。

仮に無料でやっていたら、その様な悔しい思いが出て来るものでしょうか?

「やっぱりダメだったか」

「仕方がない・・・まぁいいか」

その程度の感想で、その後の厳しい研鑽につながるとは思えません。

施術がうまくいかないことばかりで心が折れて麻痺してしまい、お金を稼ぐことしか考えていない治療家も世の中には結構います。

しかし、その様な治療家ばかりではなく、対価を得るもののそれには執着せず、職業的技量を向上させようと情熱を注いでいる者もいます。

そもそも、お金を稼ぐことが仕事の目的であれば、こんなに労多くして収入が少ない職業を選択したりしません。

施術以外にもっともっと楽に稼げる仕事は山の様にあります。

少なくともこの仕事を選択している以上は、お金を稼ぐことよりも人を癒すことの方に人生の意義を感じ、この道に入って来ているはずです。

プロフェッショナルとは、

「職業的な人にふさわしい」という意味で、能力が高く、技に優れ、(その仕事に)確かさがある、ということ

と、Wikipediaには書かれています。

その対義語はアマチュアで、無報酬で趣味としてやっている人のことをいいます。

世の中にアマチュアのヒーラーがいても良いでしょう。

中には卓越したアマチュアもいるかもしれません。

しかし、どの業界、どの業種でも相対的にアマチュアよりもプロフェッショナルの技量が高いというのは自明です。

ヒーリングをしてお金をもらうというのは、そんなに簡単なことでもないし、甘っちょろいものではありません。

「どうしたらあの人の〇〇という症状がよくなるだろうか?」

「あの人を助けてあげられる何か良い方法はないだろうか?」

「どのようにしたら自分自身の技量を高めていけるだろうか?」

この様にプロフェッショナルは常に仕事のことを考えています

飲み屋やキャバクラにも行かず、深夜まで仕事場で孤高に仕事と向き合っています。

常にあれこれと試行錯誤し、「ああでもない、こうでもない」と暗中模索し苦しんでいます。

いつも自分自身は「甘いなぁ」とか、「全然ダメだなぁ」と反省し自戒します。

しかし、どのプロフェッショナルも努力している姿は人には見せないものです。

他の余興をしている時でも、仕事のことが頭から離れることがなく、「仕事=その人自身」になっている人、また人生をかけてその職業を通じて技と心を磨いている人、それが真のプロフェッショナルです。

ヒーラー・治療家はお金を貰ってはいけないのか?

この質問の回答になりますが、

堂々と稼ぎ、堂々と使えばよい

お金に執着しないで、活きた使い方をすればよい

この様に思います。

何もやましいことも、何に対して恥じることもありません。

もし、対価を得てヒーリングをしている治療家が嫌なのなら、その人は有料の店にはいかないでしょうし、ヒーラー・治療家もその人を歓迎することはないでしょう。

無料が良ければ無料の店にいけばいいし、有料がよければ有料の店にいけばよい・・・それだけの話です。

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